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就活のゴール目前 これだけは押さえよう!最終面接の対策と心構え

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「最終面接までくれば、内定はほぼ間違いなし!」

そう信じる就活生は少なくはありません。
会社説明会に始まりインターンシップ、筆記試験や数回の面接を経て、
ようやく最終面接までたどり着いたのですからそう思いたいのも無理はありません。

最終面接は、長かった就職活動の最後の関門です。
いくつもの面接を勝ち抜き、十分な能力やスキルがあったとしても、
最後の最後で不採用になってしまうことがあるほど、
最終面接では厳しい選考が行われています。

採用内定まであと一歩。
笑顔で就活のゴールを切るために最終面接で押さえておきたい対策と心構えをお伝えします。


最終面接はここまでの面接とは大きく違う! 



多くの企業では、最終面接は会社の経営に直接関わっている社長、役員クラスの経営層が行います。
入社の意思確認だけでなく、
・会社の方向性を理解し安定して働いてくれるか
・社風や企業理念にあった人材か
など、長期的な経営視点で採用の合否を判断します。

人事担当者や現場のマネージャークラスが面接を行う1次、2次面接とは、
雰囲気も見る視点も大きく異なるのが最終面接です。
それを踏まえて、就活の最後の難関を突破するために入念に準備をして臨みましょう。

最終面接は約2人に1人が不合格



最終面接の合格率は企業の規模や採用人数、また企業の方針や位置づけによって大きく異なりますが、
一般的に新卒の最終面接合格率は約50%と言われています
採用する人だけを対象に最終面接をする企業であれば、入社の意思確認のみでほぼ合格となりますが、
「最終面接までくれば落ちないから大丈夫!」と油断したり、
「なんとかなる!」と勢いだけで臨んでしまうと、最後の最後で不合格になることもあります。
また慎重になり過ぎて極度に緊張することで、実力や本来の人となりが発揮できず不採用になるケースも多くみられます。

では最終面接をクリアし確実に内定を獲得するための対策は、どうすればいいのでしょうか。

 

最終面接の合否をわける重要なポイント



1次、2次面接を突破した人は、スキルや能力は企業が求めるレベルに達すると評価された人達です。
能力的には大差のない人達の中から最終的に選ばれるには理由があります。
それが、最終面接の合否をわけるポイントです。
ここでは合否を分ける3つのポイントをご紹介します。
 

1 第一印象で人柄をアピールする


これまでに数回の面接を突破してきたとはいえ、最終的に採用の判断を下す役員、経営層に
どう印象付けるかは重要なポイントです。
能力が高くても、部屋に入った時の印象で「なんとなく違う」と思われては最終的に選ばれることはありません。

基本的なことですが、
・新人らしい明るく、元気な笑顔で
・姿勢よく、ハツラツと
・清潔感のある身だしなみに整えて

まずは良い第一印象であなたの人柄をアピールしましょう。
 

2 熱意を伝える


企業が見ているのは、過去の活動内容や経験そのものではありません。
成果や実績だけでなく、どんな想いで、それにどう取り組み、そこから何を学んだかを見ています。
結果がどうであれ、何事にも熱意を持って取り組む姿勢から、
仕事に対する意欲や企業への愛着心が見えてきます。

最終面接まで残った人の中で、本気でこの会社に入りたいと思う人と、
どこでもいいから内定が決まればいいと思っている人では、明らかに熱量が違います。
経営層はあなたの熱意を敏感に感じ取るものです。
想いがあっても、きちんと言葉にしなければ相手には伝わりません。
きれいごとを並べる必要はありません。
自分の言葉で、その時の想いや考え、価値観そして本気度を素直に伝えましょう。

 

3 将来の可能性をイメージさせる


最終面接では、あなたが企業にいかに貢献できる人材かが重要視されます。
あなた個人の人間性を問われるのではなく、
あなたの価値感が企業の価値観と合っているかどうか
が問われます。
そのためには企業理念を理解し、企業が進む方向性に共感しているかが重要です。
自分の強みは何なのか、その強みを仕事でどのように発揮し会社に貢献できるのか
面接官にわかってもらうことが大切です。
過去の経験を通じて、自分の強みを分析し、何が出来るかを恥ずかしがらずに堂々とアピールしましょう。


 

最終面接に合格するための対策と心構え



役員による最終面接は、あなたの「過去」と「未来」をみます。
・過去に経験してきたことを通じて、あなたがどんな価値観を持った人物なのか
・将来どんなことに取り組み活躍できるのか
そしてそれに対する熱い想いと意欲があるかが問われます。

ここでは最終面接に合格するための対策と心構えをご紹介します。
 

これまでの面接を振り返る


1次、2次面接の振り返りと分析を行いましょう。
何を聞かれ、それに対してどう答えたかが重要です。
これまでの面接でのやり取りと言っている内容が大きく変わると不信感が生まれます。
作り話や嘘は必ずばれるものです。
聞かれて困ったこと、答えられなかったことなどは事前に調べて対策を立て直します。
これまでの面接を振り返り、最終面接では素直な気持ちで、ありのままを丁寧に伝えましょう。
 

志望動機を明確にする


1次、2次面接においても1度は聞かれた質問かもしれませんが、
志望動機は最終面接でも必ずと言っていいほど聞かれる質問です。
「数ある会社の中からどうしてこの会社を選んだのか」これは、役員として1番知りたい質問なのです。

志望動機が明確でなければ、
「うちじゃなくて、他の会社でもいいのではないか」と思われてしまいます。
・なぜ選んだのか
・なぜこの会社でなければいけないのか
を、その会社に纏わるあなたの体験や想いとともに、
この会社でなければいけない理由を具体的なビジョンを持って伝えましょう。

 

入社後のキャリアプランを伝える


最近はジョブ型採用を行う企業も増えてきました。
本人の得意とすることを活かす部署に配属することは、入社して「こんなはずじゃなかった」
という齟齬をなくし離職を防ぐために効果があります。

新卒採用においては、必ずしも思い通りの部署に配属になるというわけではありませんが、
面接で入社後のキャリアプランを聞かれることが多くなりました。

企業は社員にできるだけ長く勤めてほしいとの想いがあります。
中長期的な視野で、将来どうなりたいかのプランを伝えましょう。
そのためには、HPなどで企業の取り組みやキャリアパス、制度などの情報を収集して面接に臨みましょう。

 

周辺情報を収集する


企業の採用試験を受けるとき、HPなどで企業研究を行います。
HPに書かれていることくらいは最低限理解して面接に臨むことがマナーです。
しかしそれだけでは最終の役員面接で他の就活生と差をつけることはできません。
ライバルに差をつけるには、深く企業を研究することをおすすめします。
例えば、競合他社のHPから他社の動向を調べることです。
どんな新商品や新サービスを始めたのか、社会的にどんな取り組みを行っているのか、
また業界全体の動きはどうか、など周辺情報を収集することが鍵になります。

周辺情報から改めて希望する企業を見ることで、その企業を深く知ることができるものです。
役員は業界の周辺情報には敏感です。知識として持っておくだけで、いざというとき役に立ちます。
労を惜しまず、深く企業を研究して最終面接に臨みましょう。

 

逆質問を準備する


「何か質問はないですか?」と聞かれて、「特にありません」では話になりません。
自分が働きたいと思っている会社について、不安や疑問、わからないことがないというのは、
本気で入社する意思があるのかどうかと思われてしまいます。

質問は、急に言われてもその場ですぐには出てこないものです。
逆質問を事前に準備しておきましょう。

ただし、的外れな質問は逆効果になりますので注意が必要です。
・経営方針
・企業理念
・企業の方向性
・面接官(役員)の価値観、考え方などについて、具体的な質問を考えましょう。

例えば、「御社の企業理念に○○がありました。私はそれについて△△と思うのですが、
具体的にはどのようなことが求められているのでしょうか?」など、
質問をするときは、必ず自分の意見も伝えることがポイントです。
逆質問はライバルと差別化できる最大のチャンスです。入念に準備をして臨みましょう。



いかがでしたか? 面接に慣れ、得意としている人は多くはありません。
「何を聞かれるのだろう」、「どう答えよう」、と不安はつきものです。
それが最終面接であればなおのこと、緊張も極度に達するのも無理はありません。

不安や自信のなさは、入念に準備し対策することで柔らげることができます。
緊張して間違ったことを言ったとしても、言葉遣いが多少おかしくても、
面接官が見ているのは「答え方」ではありません。
あなたの「あり方」が見られています。

あなたのこれからの人生を左右する大切な最終面接、ゴールは目前です。
笑顔で志望する会社の入社式を迎えられるよう、
入念な対策と自信を持って最終面接に臨んでください。

【執筆者紹介】

キャリアコンサルタント、企業研修講師
山本 洋子(やまもと ようこ)

大手航空会社で25年間国際線CAとして乗務、訓練教官、採用面接官を務め約6000人のCAの育成にあたる。退職後は保険会社で7年間営業に従事、現在の研修会社を設立。官庁や企業にて研修を行い人材育成に携わる。著書「どんなストレス、クレーム、理不尽にも負けない一流のメンタル100の習慣」(朝日新聞出版)

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