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グループディスカッションはお得?! 合格力をつけながら社会人基礎力も伸ばす方法

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グループディスカッションと聞くと「知らない人といきなり討論するなんて…」、
「緊張して意見が出せない」など苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。
そもそも多くの企業はなぜグループ・ディスカッションを取り入れているのでしょうか?

ここでは『グループ・ディスカッション』の導入理由、種類とポイント、
基本的な流れ、対策方法の順に紹介していきます。

そしてグループ・ディスカッションは、実はポイントを押さえて対策をすることで就活に活きるだけでなく、
働き始めてからも大いに役立つ社会人基礎力も伸ばすことができるという、お得な話をお伝えします。


企業がグループディスカッションを取り入れている理由



企業がグループディスカッションを取り入れているのは、
個別面接だけではわからない、「チームで働くあなた」を知るためです。

具体的に以下のようなポイントになります。
  • リーダーシップ…議論を進めて、グループの意見を結論としてまとめられるか?
  • 論理的思考力…わかりやすく論理的に意見を伝えられるか?
  • 協調性…他者に意見を求め、異なる意見も受け止められるか?
  • 他者とのかかわり…発言の少ない人に意見を聞く、反対意見を述べる際に他者に配慮するなどができるか?
  • 人柄…他者との協働の中でどのような言動をするのか?

上記のような能力や個性は、
企業が自社と学生をマッチングする際に大いに参考になるものですが、
これらはチーム作業の中で確かめることが一番わかりやすいのです。

それに加えてグループディスカッションを行えば
複数名同時に観察できて効率的だという点も
グループディスカッションが採用されている理由です。
しっかりグループディスカッション対策をして、
あなたの魅力を企業にアピールしていきましょう。

 

グループディスカッションの代表的な種類と特徴


グループディスカッションの種類としては、以下の4つが代表的です。

◆自由討論型
【テーマ例】
「新規事業を行うなら何が望ましいか?」
「今後のスマートフォンはどうなっていくか?」
【特徴】
グループディスカッションの基本パターンです。
自由討論型に正解はないので、意見を述べる際には根拠を明確することを心がけましょう。
結論よりも議論のプロセスが重視されます。

◆ディべ―ト型(二択)
【テーマ例】
「都市と田舎、どちらに住みたいか?」
「年功序列制を維持するべきか?廃止するべきか?」
【特徴】
ディベート型では自分が選んだ選択肢の根拠を明確にしながら、論理的に意見することが大切です。
また選択肢のメリットとデメリットの両方を押さえておくことも重要です。

◆選択型
【テーマ例】
「子供の習い事を選ぶとしたら何が良いか?(水泳、ピアノ、英会話)」
「愛、お金、健康で最も優先順位が高いのはどれか?」
【特徴】
選択型は自由討論型とディベートが合わさったものです。
まず何を優先して何を優先しないのかを明確にしましょう。
複数ある選択肢から選ぶための根拠を明示し、合理性のある意見を述べましょう。

◆課題解決型
【テーマ例】
「日本で子供の出生率を上げるためには何をしたらよいか?」
「貧困を解決するにはどうしたらよいか?」
【特徴】
課題解決型では突飛なアイデアではなく、ある程度実現性のある解決案を提示することが必要です。
実現性を考慮しつつ、どのような解決策が考えられるかを議論し、
その解決策を実施する上での課題点やリスクについても検討していきましょう。

そして、上記の4つ以外に一部の外資系コンサル企業などで、
フェルミ推定型と呼ばれる数値推理型が実施されることがあります。

◆数値推理型(フェルミ推定型)
【テーマ例】
「東京にある電柱の本数は?」
「日本にあるオフィスチェアの総数は?」
【特徴】
フェルミ推定型では、実際にすべてを調査することが困難な数量を、
いろいろなヒントや手がかりをもとに推論するため、論理性が問われます。
グループ・ディスカッションの中でも難易度が高いものです。

 

グループディスカッションの基本的な流れ


次に当日の流れについてご紹介します。
グループに分かれ、テーマが与えられたら次のような流れで始めていきます。
  1. 自己紹介 : 「〇〇大学の□□と申します。よろしくお願い致します。」など簡単にあいさつします。
  2. 役割決め : 進行・タイムキーパー・書記・発表者など、各役割を決めます。
  3. 時間配分 : 討議のためのおおよその時間配分を決めます。
  4. 前提確認(定義づけ): 言葉の定義を定めることで議論をしやすくします。例えば「子供」とは「0歳~12歳まで」のように定義してメンバー間の認識を合わせます。
  5. アイデアの発散 : ここではまず、自由に、たくさん意見を出します。ポイントは出た意見を否定しないことです。自身の意見は根拠を明確にして伝えましょう。
  6. アイデアの収束: 出た意見を取捨選択しながら整理します。結論は多数決ではなく、議論をして全員で合意形成できるように進めましょう。
  7. 発表準備・発表: グループの結論を決めます。発表者は他メンバーと協力して伝わりやすい話し方を考えましょう。発表時は結論ファーストを心がけます。

本番でスムーズに進められるように、上記の流れは頭に入れておきましょう。

 

社会人基礎力も伸ばせるグループディスカッション対策


ここからは、グループディスカッション攻略に必要な力と
それを身に着ける方法を見ていきますが、1つ大切な前提をお伝えしてきおきます。

グループディスカッションでは、チーム全員で選考通過することを意識してください。
グループディスカッションで求められているのは、チームとして成果を出すことです。
一人だけ目立とうとしたり、誰かを蹴落とそうとする意識では良い成果は出せません。
チームメンバーと一緒に成果を上げることに集中してください。

 

グループディスカッション攻略のために必要な力とは?


グループディスカッションはチームワークです。
チームで動くためには以下のような力が必要です。

1.     発信力…自分の意見をわかりやすく伝える
2.     傾聴力…他人の意見をしっかり聞く
3.     柔軟性…意見の違いや立場の違いを理解する
4.     情況把握力…自分と周囲の人々や物事の関係性を理解する
5.     規律性…ルールにのっとって討論する
6.     ストレスコントロール力…途中でストレスがかかっても上手く対処する(感情的にならない)


また、そのディスカッションを活性化して
有意義なものにしていくためには、行動力も大切です。

7.  主体性…討論に進んで取り組む
8.    働きかけ力…自分が発言するだけでなくメンバーに働きかけ、巻き込む
9.    実行力…「全員参加・全員選考通過」を目指して確実に行動する


そして様々なテーマについて発言するためには、日ごろからいろいろなことに関心を持ち、
自分の意見を明確にしておきましょう。

10.    課題発見力…現状を分析し何が課題なのかを明確にする
11.    計画力…その課題を解決するために、どんなことをすればよいか考える
12.    創造力…発想を柔軟にして新しい価値、アイデアを考えてみる

これらは2006年に経済産業省により「多様な人々と仕事をしていくうえで必要な基礎的な力」
として定義された概念「社会人基礎力」です。

 

グループディスカッション攻略のための社会人基礎力


「こんなにたくさん必要な力があるの?」とびっくりした方もいるかもしれません。
でもこれらは少し意識するだけで大きく育てることができます。

1.    発信力を高めるには・・・
相手の知りたいことを理解して話す(自分の話したいことだけに集中しない)。
結論ファーストで話す。数字や固有名詞などをつかって具体的に話す。

2.    傾聴力を高めるには・・・
相手が話しやすい状態を作る。相手の目を見て、頷きながらしっかり聞いていることを示す。
相手の意見は否定せず、まずは受け止める。
(相手の言葉を繰り返す、「そうなんですね」などの相槌をいれる、等も有効)

3.    柔軟性を高めるには・・・
自分と異なる意見でも頭から否定せず「そういう見方もあるのか」と、まずは受け止める。
なぜそのような意見になるか、相手の背景や立場、心情などを考えてみる。

4.    情況把握力を高めるには・・・
感情的にならず、論理的に状況を観察する。5W1Hなどを使い、
今、何がどうなっているのか、何が足りなくて、何が求められているのか、などを具体的に考える。

5.    規律性を高めるには・・・
自分中心に考えず、周りの人の利益も考えて行動する。
「ルールだから守る」のではなく、ルールが存在する理由まで考えてみる。

6.    ストレスコントロール力を高めるには・・・
まず自分にとって何がストレスなのかを理解し、ストレスがかかったときに
自分がどういう行動をとるのかを理解する。
そして、どうすればそのストレスを緩和できるか、発散できるかを知っておく。
(例えば、自分の意見を否定されることがストレスになる場合は、
反対意見は考え方の違いであって人柄否定ではないと認識する、
様々な意見が出ることがチーム作業の醍醐味だと考える、など)。

7.    主体性を高めるには・・・
普段から自分の意見を発信する。
周囲を観察して自分にできる事を探す、「何かできる事はありますか」と聞いてみる。

8.    働きかけ力を高めるには・・・
周囲の人のスキルや興味関心を把握し、その人に合った仕事、興味を持ちそうな事柄を依頼する。
一緒に働く人に目的を共有し、やってほしいことの理由までしっかり伝える。

9.    実行力を高めるには・・・
抽象的な行動を具体的にブレイクダウンする(「勉強する」→「毎日●●書を1頁読む」等)。
小さな目標をたて、それを確実に行うことを積み重ねる。

10.    課題発見力を高めるには・・・
日頃から「さらに良い方法はないか」「どこかに問題はないか」と考える癖をつける。
現状に対して「なぜこのようになっているのか」と掘り下げて考える。

11.    計画力を高めるには・・・
ゴールから逆算して手順を考える。達成までに必要なステップやプロセスを明確にする。
その手順に不足や重複がないか検証する。

12.    創造力を高めるには・・・
未経験を体験する
(普段読まない雑誌を読む、訪ねたことのない場所に行く、普段は行わない行動を敢えてしてみる、等)
違う視点から見てみる
(赤ちゃん視点、江戸時代の人視点、猫視点などを考えてみる)

この12の力はいっぺんに高めようとせず、まずは「今日は〇〇力を意識しよう」など、
1つか2つをゲーム感覚で実行することをお勧めします。
普段から意識することで確実に身につくでしょう。

さらにそれをグループディスカッションの練習で鍛えれば、
社会人デビューの前からしっかり身に着けることも可能です。
社会人基礎力が身につけば、仕事がよりはやく、より楽しく行えるようになります。

グループディスカッションで成長しよう


社会人基礎力強化とグループディスカッション攻略は、
身体を鍛えるための『食事』と『運動』の関係と同じです。
筋肉をつける栄養を摂取したうえで、筋トレすることで理想的な身体を作ることができます。

グループディスカッションも、基礎力を身に着けた上で、
実践することで上手くなっていきます。
進め方の知識や必要な力を身に着けながら、
できるだけたくさん練習する機会も持ってください。
実践的な練習は大学のキャリアセンター、ハローワーク、
民間の講座などで受けることができます。

そしてグループディスカッションがうまくなれば、
発揮される社会人基礎力もさらに洗練されるという好循環ができていきます。

実は社会に出てからは「グループディスカッションの練習」をする機会はあまりありません。
いきなり本番です。
だからこそ就活期間を良い機会として、これからずっと役立つ力を確実に習得しましょう。

【執筆者紹介】

井上 由紀恵(いのうえ ゆきえ)
キャリアコンサルタント、就活支援講師

20年以上、外資を含む数社で人事業務に従事。採用、育成を通じて企業の発展に貢献。仕事、育児、介護と並行してキャリアカウンセリング資格を取得、その後豪州のMBAで学んで独立。自身の転職経験、人事経験を活かし、大学生から氷河期世代までの就活を幅広く支援している。
 

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