「就職活動をするならOB訪問はやったほうがいい」。そんな話を聞く人もいるかもしれません。
そもそもOB訪問とは何か、必ずやったほうがいいのか、その疑問について解説します。
知っておきたいOB訪問の知識
まずはOB訪問の概略についてお伝えします。具体的なイメージをつかみましょう。
OB訪問とは
OB訪問とは、すでに社会人として働いている先輩を訪問し、企業の情報やその人の働き方などの話を聞くことです。
OB訪問のOBは「オールドボーイ」の略で、OB訪問と同じ意味でOG(オールドガール)訪問もあります。
OBは自分で見つける必要があり、大学のキャリアセンターや部活・サークルのOB名簿、知り合いの人脈をもとに連絡を取っていきます。メールでのやり取りが多く、お互いの予定を調整し、実際に訪問して話を聞きます。
場所は会社を指定されることもあれば、学生側が決めることもあります。その場合は先輩が訪れやすい喫茶店やファミレスを選ぶことが多いです。
OB訪問で得られること
OB訪問によって得られる情報は数多くあります。例えば以下のようなことです。
企業の文化や風土について
仕事内容やキャリアパスについて
企業の業績やビジョンについて
従業員の働き方やワークライフバランスについて
採用プロセスや面接のポイントについて
具体的な業務やプロジェクトの事例について
入社後の教育や研修プログラムについて
仕事内容やキャリアパスについて
企業の業績やビジョンについて
従業員の働き方やワークライフバランスについて
採用プロセスや面接のポイントについて
具体的な業務やプロジェクトの事例について
入社後の教育や研修プログラムについて
採用サイトや会社説明会である程度の情報収集はできるものの、より深くリアルな情報を得るのは難しいもの。
実際に会社で働く先輩から話を聞くことで、より詳しい情報を得ることができます。
あなた自身がOB訪問をすべきか否か
OB訪問の概略を理解したうえで、あなた自身がOB訪問をすべきかどうかについて考えてみましょう。
OB訪問にはメリットとデメリットがある
一見するとOB訪問から得られるものは多そうですが、OB訪問にはメリットとデメリットがあります。
メリットは前述した通り、実際に働く社員の生の声が得られることです。業務内容だけでなく、会社の雰囲気やどんな人が働いているかなども聞けるため、自分が働くイメージが描きやすいでしょう。
OB訪問で得た情報をもとにエントリーシートや履歴書を作成することで、会社が求める人物像に沿った自己PRが可能になります。志望動機にも一層の想いが加わるでしょう。
現状の不安や心配事を相談し、選考時のアドバイスをもらえるかもしれません。
一方でのデメリットとしては、労力がかかることがあげられます。
自分で訪問できるOBを探し、アポイントをとって予定を合わせて訪問。訪問前には入念な準備が必要です。
実際にOB訪問を行うまでにやるべきことは多数。時間と手間と労力が必要です。
他にも、あまりに態度が悪いとネガティブな印象を持たれてしまうこともあるし、OBの所属する部署によっては期待していた情報が得られないこともあります。
OB訪問をすべきか否かの判断基準
会社によっては、選考過程でOB訪問の有無を問われる場合があります。
エントリーシートに「OB訪問をしましたか」の項目があることも。
その場合はOB訪問をすることで本気度(志望度の高さ)をアピールできるかもしれません。
また入社したい会社が具体的に定まっている場合も、OB訪問はオススメです。
OB訪問で得た情報を活用し、提出書類の内容を充実すると共に、面接の対策を講じることも可能になるからです。
会社側に入社意欲をアピールする具体的な行動にもなります。確実に内定を取るためにも、できることはやっておいたほうがいいでしょう。
OB訪問を実施する際の注意点
実際にOB訪問をする際に、気を付けたほうがいいことがあります。
せっかくの訪問で悪印象をもたれないように心がけましょう。
OB訪問で知りたいことを明確にしておく
こちらからお願いして時間を取ってもらいます。得たい情報は、業務内容なのか、社風なのか、働き方なのかなどをはっきりさせておきましょう。その情報を得るための準備として、質問リストを用意することをオススメします。
例:質問リスト
・入社を決断した決め手は何でしたか?
・普段の1日のスケジュールを教えてください
・仕事のやりがいは何ですか?
・ここの会社ならではと感じる特徴的なものはありますか?
・残業はどのくらいありますか?
・入社を決断した決め手は何でしたか?
・普段の1日のスケジュールを教えてください
・仕事のやりがいは何ですか?
・ここの会社ならではと感じる特徴的なものはありますか?
・残業はどのくらいありますか?
会社のWebサイトを調べればわかる情報は聞かないように。
またすべての質問事項が聞けるかどうかはわからないため、尋ねたい事には優先順位をつけておきましょう。
マナーを守る
社会人である先輩を訪問する際に外せないマナーとして「時間を守る」、「言葉遣い」、「身だしなみ」があります。
仕事の合間に、または仕事後に時間を調整してくれるはずです。
遅刻がないよう時間にゆとりをもって出発しましょう。
最初にどのくらいの時間をもらえるかも確認しましょう。
話を聞く際には敬語を使い、ふとした時に言葉遣いが乱れないように。
基本的にはスーツを着用し、場所や時間帯によって私服を選ぶ際はカジュアルすぎない格好が望ましいです。
またOB訪問後には、時間を調整して話を聞かせてもらったことに対するお礼のメールを送りましょう。
おわりに
OB訪問は就職活動において必須ではないものの、やればやっただけの情報と経験値が得られます。
OB訪問のメリット・デメリットを考慮し、自分に必要か否かを判断し、悔いのない就職活動を行いましょう。
【執筆者紹介】
神田 道雄(かんだ みちお)
国家資格キャリアコンサルタント
飲食業界にて管理職として従事した後、培った教育ノウハウをもとに人材業界へ。就活生を対象に各種就活イベントを企画・運営。その後も幅広い年代のビジネスパーソンのキャリア相談を経て、「学生時代にこそ考えておくキャリア」について情報提供している。