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適性検査「SPI」対策 効率的な準備方法

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多くの企業が採用している適性検査『SPI』。一体どんな対策をすればいいのでしょうか。
ここでは『SPI』とはなにか、その効率的な準備方法についてお伝えします。


 

SPIの概要


SPIは、リクルートマネジメントソリューションズが開発した社員採用のための適性検査です。
採用のための検査ではありますが、入社後の配属先決定にも用いられています。
現在用いられているものはSPI3と呼ばれています。
SPI:初期のもの
SPI2:2005年~
SPI3:2013年~

SPIは能力検査と性格検査からなります。
能力検査は仕事をするために必要な能力を測るもので、性格検査はその人の特性や、どんな仕事に向いているかを判断するためのものです。

能力検査

能力検査は言語分野と非言語分野に分かれます。言語分野は学科でいれば国語で、日本語の読み書きに関するものです。非言語分野は数学というよりも算数に相当します。中学受験の問題に似ていて、計算問題から文章題、場合の数・確率、論理的な推論など多岐に亘ります。

言語分野、非言語分野の検査を行うことによって、従来から言われている仕事に必要な能力である「読み書きそろばん」の能力が測れるのです。
現代の世の中は、コンピューターが発達し、何でもAIがやってくれるように見えるかも知れませんが、私たち人間が最低限備えておくべき能力を測る検査と理解しておきましょう。

「算数」とか、「最低限備えておくべき能力」などというと、非常に簡単で何の準備も必要ないという印象を持つかも知れませんが、それは大間違いです。実は、大学生の皆さんにとって、普段なじみのない問題が多く出題されます。十分な準備をして検査に臨んでください。

性格検査

性格検査では日常の行動や考え方に関する質問が300問程度出されます。受検する方からすると、少しでも自分のことを良く見せたいという気持ちが働くのは自然なことですが、本当の自分ではない取り繕った回答することは避けたいものです。というのも、300問という大量の質問に回答するため、取り繕って回答すると複数の回答に矛盾が生じ、人として首尾一貫していないと判断される可能性があるからです。

性格検査を受検するに際しては、小細工をすることなく、ありのままの自分で、直観的に回答することをおすすめします。ですから、この検査のための準備は特に必要ありません。落ち着いて、正直に回答すればOKです。

SPIの種類と受検方法

SPIは受検方法によって、次の4種類があります。

テストセンター
WEBテスティング
ペーパーテスティング
インハウスCBT

テストセンター

リクルートマネジメントソリューションズ社の専用会場のパソコンで受検するリアル会場方式と、自宅などのパソコンで受検するオンライン会場方式があります。いずれも専用のシステムを通して、監督者による監督のもとでの受験となります。受検期間が指定されているので、都合の良い日程、会場を選んで予約して受験します。

WEBテストティング

指定期間内であれば、都合の良い時間帯に、自宅、学校などのパソコンから受検できます。スマホでの受検はできないこと、テストセンターのオンライン会場と異なることに注意が必要です。

ペーパーテストティング

企業が指定した会場で、マークシートにより受験します。

インハウスCBT

志望先の企業のパソコンで受検する方法です。

よく出る問題と効率的な準備方法

非言語分野は言語分野よりも幅広い範囲から出題されますので、出題頻度が高い分野を中心に準備するのが良いでしょう。以下の表は、様々な資料を参考に、非言語分野の問題の種類と出題頻度を整理したものです。〇のものを優先して準備されることをおすすめします。

 

具体的な準備の仕方

問題集を1冊、用意しましょう。1冊だけでOKです。上記の表の、出題頻度が高い種類の問題から優先的に解いてください。できなかった問題は解説を読み、十分理解してください。そして、2~3日置いて再度解いてみてください。
自力で解けるようになるまでこれを繰り返します。
 
従来の紙の検査であれば、問題を一覧して、簡単に解けそうなものから解くということができますが、WEBによる受検では、出された問題の順に解いていく必要があり、前に戻ったりはできません。難しくて解けないと思ったものは飛ばすという判断を素早く行う必要があります。紙の検査とは勝手が違いますので、WEBによる受検に慣れておく必要があります。就活情報系サイトには、SPIの練習問題に無料でトライできるものもあります。このようなサイトを活用して、複数回練習をしておくことをおすすめします。

まとめ

SPIの準備の仕方についてまとめると以下のようになります。

  • 非言語のどの分野の出題頻度が高いか把握する。
  • 問題集を買って解いてみる。自力で解けるようになるまで繰り返す。
  • WEBによる受検の仕方に慣れる。

しっかり準備をし複数回練習をしておくことで、安心して試験に臨めるはず。
良い結果をお祈りしています!

【執筆者紹介】

仲井 圭二(なかい けいじ)
働きがいコンサルタント、研修講師

建設コンサルタント会社における30年以上の勤務経験を活かし、学生のES対策・SPI対策指導、大学での就活講座講師、企業の採用面接官、企業の採用支援員等を務める。大東文化大学非常勤講師。著書『人生を変える働き方転換術』(ごきげんビジネス出版)

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