2人の気さくな役員が、ざっくばらんにクロストーク! 長年のパートナーであり、ゴルフ仲間でもある片山社長と金杉室長が、会社の過去、現在、未来を語り尽くします。
煙突のある工場にHINO-TECあり!
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片山 晃:あらゆる機会でお話しているのですが、HINO-TECが製造している熱交換器は、本当に素晴らしいものなんです。多くの産業に欠かせないものであり、地球温暖化の抑制にも貢献する。一般の方の目には触れることがないのですが、私たちは誇りと責任をもってモノづくりに励んでいます。
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金杉 司:HINO-TECは、ガス×ガスの熱交換器をつくっていると言われても、なおさらピンとこないですよね。
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片山 晃:煙突がある工場には必ずと言って良いほど、ガス×ガスの熱交換器が使われているということを覚えていただけたら、まずは十分です。
社員の意識改革・教育に取り組みました。
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金杉 司:今では本当に受注も売上も利益も安定した会社になりましたが、僕が入社した当時は、正直なところ良好とは言えない経営状態でした。
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片山 晃:金杉さんが入社した頃、僕は管理部の部長だったかな。でもおっしゃる通りの状況だった。それを金杉さんが変えてくれましたよね。
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金杉 司:製品のブランド力や技術力のポテンシャルは圧倒的だったので、その精度を高めていくことが重要だと思いました。そのためには社員の意識改革、教育が必要だと考えたんです。
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片山 晃:金杉さんの改革のおかげで、ここまでの会社になったんですよ。当時は反発する人間もいましたが、やり遂げてくれた。あの時の苦労から、髪が白くなってしまったんじゃないかと思っています(笑)。
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金杉 司:時間を守る、ルールを守るといった当たり前のことを当たり前にしていこうと言っただけです。凡事徹底ですね。あとは、製造過程や検査項目の可視化などにも取り組みましたよね。当時僕は、熱交換器の知識はほとんどなかったのですが、その分、惰性で進められている業務や慣習が目についたのだと思います。
原点に立ち戻ることが大切なんです。
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片山 晃:いや本当に、凡事徹底ですね。マンネリ、慣れというが、仕事をするうえでは一番危険。ミスにつながり、クレームに派生するんです。
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金杉 司:マンネリしてきたなと感じたら、原点に帰ることが大切なんですよ。僕たちが好きなゴルフでもそうじゃないですか。スコアがイマイチ伸びない時って、基本に立ち戻るとうまくいったりしますよね。
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片山 晃:そういったことを繰り返して、今日まで来たという感じですね。
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金杉 司:でも僕からしてみれば、今日のHINO-TECにおけるターニングポイントは、片山社長の社長就任だったと思いますよ。実は片山社長に通達が行く前に、当時の樋野社長(現会長)から相談されていたんですよ。「次の社長、誰が良いと思う?」と。僕は迷わず「片山部長じゃないですか」と返すと、樋野社長も「わしもそう思う」と。
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片山 晃:へ~、それは知らなかった。打診された時は、とにかくびっくりしたし、自分にはあまりに荷が重いと思っていました。
難局に必要なリーダーが片山社長でした。
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金杉 司:片山社長の就任直前というのは、HINO-TECが新たな熱交換器の製造に取り組み始めた時でしたよね。業績が右肩上がりの一方で、新事業のノウハウがうまく積み上がっていかない状況が続いていて、社員皆が結構大変な思いで仕事をしていました。
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片山 晃:そうでしたね。
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金杉 司:この難局に必要なリーダーは、HINO-TECのモノづくりを一番理解している人でなければならないと感じていました。入社から技術畑一筋で仕事をしてこられた片山部長こそ、適任だったんです。
社員に儲けさせてもらっているという意識でいます。
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金杉 司:片山社長は、給与体系や評価制度についても、かなり抜本的な改革をしましたよね。給与や賞与には、社員の多くが満足してくれています。
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片山 晃:金杉さんと一緒に変えてきたことです。利益が出れば社員にしっかり還元する。これはまた経営者として当たり前のことだと思っていましたし、創業者の時代からの教えでもあります。
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金杉 司:当社の給与について満足度が高いのは、昇給幅が大きいからだと思うんですよね。1年で5万円アップする社員も少なくないですから。
面談でもらい泣きしてしまいました。
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金杉 司:当社の評価制度についてお話しておくと、定性評価が多くを占めていますね。数字的なノルマがあるわけではなく、その代わりに、努力の跡、良い変化をしっかり見て、そこを評価します。ひらたく言えば人間性を評価の根幹に据えているということです。
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片山 晃:評価後に面談をして、きちんと評価の理由については説明します。
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金杉 司:今年の春に面談した社員で、涙を流してくれた社員がいましたよね。給与とこの会社に満足してくれて。感動して、我々ももらい泣きしてしまいましたもんね。
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片山 晃:ありがたかったなあ。面談って、精神的に疲れることもあるんですよ。社員一人ひとりと良いことも悪いことも全部さらけ出して、本音でぶつかるんでね。でも、面談をすることで、会社も私も、社員も見えてくること、気づかされることがある。成長の最初のステップだと思いますね。
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金杉 司:定性評価を重視するだけに、我々経営層は普段からしっかりと社員を見て、コミュニケーションをとっていかなければなりません。接点の量と質にはこだわっていますし、物心両面の報酬を心がけています。
年代に応じた影響を会社に与えて欲しいんです。
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片山 晃:売上も利益も安定はしてきたけれど、やはりもっと上をめざしていかないといけない。私の代で売上高25億、社員数50人にもっていくだけの基礎は築いていきたいと思っています。
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金杉 司:そのために進めなければならないことが、社内の改革も含めてまだまだありますね。
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片山 晃:技術者も、営業パーソンももっと必要になってくる。もちろん、今働いてくれている社員のスキルアップも図っていかないといけないわけです。
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金杉 司:うちの会社はキャリア採用のみですが、やはり次世代には期待を寄せています。20代であれば、チャレンジあるのみ。30代なら会社に何らか影響を与えて欲しいし、40代であれば実務的な結果を出して欲しいですね。
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片山 晃:入社してもらえれば、HINO-TECの良い所ってどんどん見つかるし、肌で感じてもらえると思うんですよ。人を愛している会社で、地球を守る仕事ができる喜びを味わって欲しいなと思います。