就活の最終ゴールは、企業から内定を獲得することです。
その最終ゴールにいたる長い道のりにはいくつもの段階があり、
それぞれの過程において戦略的な対策が必要になります。
希望する企業や業界研究に始まり、
ES対策、筆記試験対策など多岐にわたって対策をしていく中で、
採用に直結する最も重要な対策が「面接対策」です。
「面接対策は重要なことはわかっているけど、どうしたらいいのかわからない」
「何から手を付ければいいのかを知りたい」
こんな不安を持つ就活生の皆さんに、
「これを知れば自信がつく!」
最低限押さえておきたい面接対策3つの必勝ポイントをお伝えします。
面接必勝ポイント1 第一印象
皆さんは初めて会う人に対して「この人、なんかいい感じだなぁ」とか
「お友達になりたいなぁ」と思ったことはありませんか?
その反対に、「この人、なんか感じ悪い」や「ちょっと信頼できないなぁ」という
ネガティブな印象を持つ人もいたのではないでしょうか?
パッと見た瞬間に感じる印象が第一印象です。
言葉を交わす前に、相手が感じるあなたの印象です。
そしてその印象は相手に長く残ると言われています。
この第一印象は就活面接にも大きく影響します。
特に接客や営業、販売等お客様に直接接する業種を希望する人は、
第一印象が悪いと致命的です。
パッと見た瞬間にお客様に悪い印象を与えるような人は、
適性がないと判断され面接を突破することはできません。
直接お客様に接することのない業種であっても、
面接官に悪い印象を与えてしまうと
同じ会社で働く仲間として受け入れてもらうことは難しくなります。
面接を突破するためには、
徹底的に第一印象を良くすることが不可欠になります。
では第一印象をよくするには、どうしたらよいのでしょうか?
姿勢を意識する
第一印象を決定づける要素はいくつかありますが、
パッと見た瞬間の印象を大きく左右するものが姿勢です。
面接で入室した際に、面接官があなたの姿勢を見て印象を決定づけます。
首を曲げず頭の位置がまっすぐで背筋が伸びている姿勢は、
健康的で誠実な印象と信頼感を与えます。
最近はスマホを長時間操作することにより、
知らず知らずのうちに首が前に倒れ猫背になり、
姿勢が悪くなっている人が多いです。
面接室に入る瞬間は姿勢が良かったのに、それが維持できず
座った状態でも背中が丸まってきたりと姿勢が崩れてくる人が増えています。
姿勢の悪さはオンライン面接でも相手に伝わることがありますので、意識することが重要です。
姿勢は意識しないと簡単に崩れてしまいますが、
意識をすれば必ず改善し、良い姿勢を保つことが出来ます。
面接に備えて、日頃から意識するよう心掛けましょう。
表情を意識する
第一印象で姿勢と同じくらい大切な要素が、表情です。
日本人は目の表情で、相手の感情を読み取ります。
「目は口ほどにものを言う」ということわざがあるように、
目の表情は極めて重要です。
「目が笑っていない」や「目が怖い」と言われたことのある方は要注意です。
目が笑った状態にするには、口元を緩め、意識的に口角をあげることです。
マスクの中で、口を横に開け歯を見せて笑うようにするだけで、
目元がほころび目が笑った状態を作ることができます。
これも日頃の意識付けが必要です。
自分の表情を鏡で見て、訓練して面接に臨みましょう。
歩き方・所作を意識する
面接においては、
入室して席に着くまでの一連の動作で第一印象が決定づけられます。
ドアを開けたときの姿勢と表情、
そして席に着くまでの歩き方や所作が見られています。
入室して席に着くまでの短い距離でも、歩き方には個性がでるものです。
足を引きずって歩く、サイズの合わない靴で歩くとパカパカ音がする、
ひざを曲げて歩くなど、面接官にとっては気になるものです。
またカバンを置く、座る、ドアの開閉などの所作も目につきます。
所作は動きをややゆっくりと、音を立てないように意識することで、
丁寧な印象を与えることができます。
些細なことですが、相手に与える印象が変わってきますので、
日頃から意識することが必要です。
面接必勝ポイント2 企業研究
企業研究は事前に行う面接対策の基本です。
希望する企業を深く知ることで会社への理解と愛着がわき、
その熱意が面接官に伝わります。
「ここまで会社のことを理解してくれている」と思ってもらうことで、
面接官の心象も変わってくるものです。
HPに掲載されている企業情報は、詳細まで読み込み面接に臨みましょう。
HPの企業情報の他にも知っておきたい情報として、業界の周辺情報があります。
- 最新トピックス
- 業界の動向
- 競合他社の動向
- 市場調査
これらを事前に調査し、知識を持って面接に臨むと、
「この会社に入社したい!」、「この業界で働きたい!」という本気度が伝わります。
面接で聞かれる想定質問を事前に準備をすることで、
自信をもって面接に臨むことができます。
また逆質問にも役に立つ情報が見つけられることもあります。
無駄なことと決めつけず、あらゆる準備を怠らずに面接に臨みましょう。
面接必勝ポイント3 イメージトレーニング
就活生の中で、面接に慣れ得意としている人はほとんどいません。
そういう意味においては、ライバルの面接技量はほぼ同じです。
ESを通過し、筆記試験において企業が求める一定の知識があると
判断された人のみが進む面接において、
本来の自分を出し切れるかどうかが勝負になります。
「極度に緊張してしまい伝えたいことが伝わらなかった」ということは、
面接を突破できなかった就活生がよく口にすることです。
緊張せずに落ち着いて面接に臨むためには、どうしたらいいのでしょうか?
それは、イメージトレーニングをすることです。
プロのスポーツ選手も、試合の前にはイメージトレーニングを欠かしません。
練習のときと同じように手順を確認し、
色々な場面を想定して試合に臨んでいます。
面接においても同じことが言えます。
細かいシーンまで想定し、イメージしながら練習しましょう。
面接を待つ間の態度
面接室のドアをノックし入室
席まで進み一礼して着席
姿勢を正し面接官に柔らかな表情で視線を向ける
会社に入り、面接が始まるまでの
一連の動作から細かくイメージをしていきます。
そして、面接が始まり想定質問に対する返答を
何度も繰り返し練習するのです。
「こんな質問がきた時にはこう答える」をあらかじめ想定しておくと、
落ち着いて応対することができます。
ただし返答を一言一句丸暗記することはおすすめしません。
自分の言葉で想いを伝えましょう。
返答に困る質問がきたとき、答えられないとき、
失敗したときにどうするかをイメージしておくことは特に有効です。
いかがでしたか?
この3つの必勝ポイントを押さえておくだけで、
自信を持って面接に臨むことができます。
面接を突破するためには、事前の対策が鍵になります。
しっかりと対策し、面接に落ち着いて臨みましょう!
【執筆者紹介】
山本 洋子(やまもと ようこ)
キャリアコンサルタント、企業研修講師
大手航空会社で25年間国際線CAとして乗務、訓練教官、採用面接官を務め約6000人のCAの育成にあたる。退職後は保険会社で7年間営業に従事、現在の研修会社を設立。官庁や企業にて研修を行い人材育成に携わる。著書「どんなストレス、クレーム、理不尽にも負けない一流のメンタル100の習慣」(朝日新聞出版)